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食・景色・旅がすきな社会人のblog

『旅』🇩🇪-Frankfurt-

おはようございます☔️

 

季節の移ろいは早いもので、梅雨入りをし、雨の日が続きそうですね。

近頃、連日報道番組で特集が続く不倫騒動に気持ちが沈んでなりません。心苦しい不倫騒動がこの雨と共に洗い流され、どうかにこのような風潮が払拭されないものかと、願うばかりです。

新たな生活様式が示されwithコロナといわれていますが、そんな風潮を一新して、NewNormalを思い描く朝でございます。

 

ささやかながら生活のエネルギーになればという思いで、旅20日目(9月4日)について書いていきます。

 

この日は早朝にケルン(ドイツ)を出発し、フランクフルト(ドイツ)を巡ります。

この旅2回目のドイツは最後の滞在国であり、旅計画のきっかけとなった最大の目的のために訪れました。

 

この旅最大の目的とは、彼の両親から彼と妹さんに託されたwineを受け取りに行くことでした。

それぞれが生まれた1996年、1998年のワインです。

 

これが最大の目的達成の写真です。

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彼の母の元同僚で友人の女性でドイツに移住した方(以下ではHIさん)がいて、その当時の結婚相手(以下ではYOさん)がワインを好み、こだわるドイツ人でワインセラーが家の地下にあったため、20数年間預け、保存してもらっていたものでした。

 

彼の母はワインソムリエの資格を持ち、ワインにとっても詳しくて好きであったことがきっかけなのかもしれないが、とにかく郵送ではなく『直接取りに行って欲しい』という強い思いを聞いていました。

 

そう考えると、何十年も熟成させて価値が上がっていくワインなので、ワインそのものにもちろん大きな価値があるけれど、

彼の両親は彼に世界に出るきっかけを与えたのではないかな。彼のママが幾度となく飛んできた空を見てきた景色を息子にも見させたかったのかな。

と、私には少なくとも、そう見えました。

 

彼からは彼の母が何かの重要な決断をする時は遠くへ旅をしたと聞きました。

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現代では少なくないのかもしれないけれど、当時にしてその発想力と思いを持っていた人はそういないだろうなと、独創的な家族観と深い家族愛を感じました。

 

フランクフルト駅に着くと、HIさんがハグをして、迎え入れてくれました。

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初日に訪れていたはずのフランクフルト中央駅が違って見えたのは、知らない世界を2人だけで沢山見てまわった旅での経験と、そんな旅も残り数日となり、ついにこの日が来てしまったという鼓動の高鳴りからでしょうか。

それとも、最後の国に近づくに伴って増えていった荷物のせいでしょうか。。(理由がそれならそれで面白いですが…笑)

 

旅の途中に、鉄道で偶然前に座っていたドイツ人と友だちになり、翻訳を助けてもらい昨晩ケルンでようやく完成させた手紙を握り締め、チェックインするために3人でステイ先に向かいました。

 

ステイ先の小さな部屋で、20数年間熟成されたワインと彼の両親の思いが、HIさんから彼に渡された瞬間というのはスローモーションに見えました。

 

(前日まで交渉してくれていたようだがどうしても都合がつかず、直接保存してくれていた元旦那さんには会えなかった。そのため、HIさんが数日前から預かってくれていた)

 

彼の両親→HIさん・YOさん→YOさん→HIさんと、ワインという形で親しい間柄で繋がれた彼の両親の愛が、彼とHIさんを出会わせました。

 

目の前で起こる現実に、私が着いてきてよかったのかとこの時点では責任の重さに押し潰されそうな気持ちもありました。

 

この日は、HIさんも仕事をお休みしてくださって1日フランクフルトの街を案内していただけるとのことでした。

 

20年間以上住んでいるほぼ現地人のHIさんの案内は、楽しみな反面、親友である彼のママからイエスか、ノーか、はっきりしないのは昔から嫌なタイプで子どもがそんなに好きではないと聞いていたので少し緊張もしていました。

 

結果、いろいろなスポットを巡りながら語り合い、

彼女の感じていた狭いコミュニティでの生きづらさ、そしてキャリアウーマンとしてバリバリCAとして働く日々、とある旅から始まり、語学学校でドイツ語を学んだこと、そして言語の壁、原点に戻ることで乗り換えたスランプ…ドイツ人と日本人の真面目さ細かさの共通点と異なった結婚観に恋愛観。

 

これだけで一冊の本を書けそうな濃い話を聞きました。実体験を通して語られる話は、じんわりじんわり胸をいっぱいにし、言葉の数々はぐさぐさと胸に突き刺さりました。

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親友のママさえ知らなかった一面で、ドイツでの日々がひとりの女性HIさんを変えたのだと感じました。

 

『日本に帰るつもりはない』

『ここで最後の最後まで生きて行く』

という強い言葉は、苦労があれども、日本だけが世界じゃない、人生は自分で選択するものだということを考えさせられました。

 

本当はそう思えるのが日本なら良かったんだけれどもねと目を潤ませながら笑って話しているのを見て様々な苦労をしてきて、それでも辿り着いたのがドイツの地でそれが自分に合った場所なんだなあと。

 

だからこそ、そのような言葉が出るのだと思いました。また、ドイツでバリバリ暮らしているのは別にすごいことでもなんでもないのよ。

日本で働くのと同じことなのただ場所が違うだけよと。

彼女の口から出てくる言葉だからこそ、心に刻まれるのだなと思いました。

 

ママとHIさんの絆や関係性の深さを知り、彼の両親の結婚にあたっての苦悩、愛そして、ママの決断の数々を聞いて、これからいくつも迫り来る決断のなかで、とにかく、自分の大切にしたいことを手放さない強さを学んだように思います。

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HIさんとお会いした時、この投稿の途中にも書きましたが、私は彼と真剣にお付き合いしているとはいえ部外者なのに、ワインを一緒に取りに行って良かったのかと責任を感じてしまっていましたが、HIさんとの時間を通して、

それが自分自身の今の決断であり、これからの強い意志なのだと受け入れることができました。

 

気がつくと3人とも涙を流しながら向き合っていました。同じ話を聞いても、彼には彼の思いがあり、私には私の思いがありと、それぞれの記憶として残ります。同じようにHIさんの心にも何か残ったのではないでしょうか。

 

育った環境が違えば、考えも違う、人はそれぞれ違いますが、それでこそ彩りが生まれるのではないでしょうか。違うことは悪ではないのではないでしょうか。

 

この日の出来事は今でもよく話します。

きっと、一生忘れないものになると思います。

 

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『自ら大切なものを手放さない』

それは、人であれ、モノであれ、夢であれども

ひとりひとりがNewNormalとして心掛け、世の中の不倫騒動など心の痛む出来事がなくなるのではないかと、未熟ながらそう思います。

 

 

世間の騒動とこの日の内容が相まって、思いが溢れ出してしまいましたが、

ここで、旅20日目の投稿を終わります。


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次回に、HIsan'sPlanフランクフルト観光について写真付きで投稿したいと思います。

お付き合いいただき、ありがとうございました☺︎